きちんと洗って乾燥した器具は、わたしたちが素手で触っても安全です。ドイツなどでは、洗浄・乾燥後の器具は素手で取り扱っていますが、日本ではグローブを着けて取り扱う施設が多いようです。決まりはありません。
せっかくきれいに洗った器具を素手で汚したくないのと、ケガをする可能性があるので安全のためにはグローブが必要と考えます。
器具の特徴
取り扱うすべての器具の添付文書などを保管しておきます。器具の特徴や取扱いの注意などを覚えておきましょう。
写真入り一覧表などの資料があれば便利ですね。
点検とメンテナンスの目的
- 汚れや異物がないか確認
- 完全に乾燥しているか確認
- 器具の異常の確認
器具に汚れや異物が付いていたら、人のからだに悪影響が出ます。完全に乾燥していなければ、確実に滅菌できません。使用中に壊れてしまうと、使う人や患者さんを傷つけてしまいます。本来の機能を発揮してくれなければ、手術や治療がうまくできません。
点検方法
- 汚れ、異物、水分の有無、形と色を目で見て確認する
- 実際に器具を動かして確認する
点検する時は、拡大鏡を使ってしっかりと確認します。手元が暗い場合は、ライトなどを使って明るさを確保します。
添付文書の点検項目と方法に従って、正しく行いましょう。
自分の考えで省略することや間違ったやり方では、人の命を守る安全な器具にはなりません。
点検項目
- 汚れと異物の有無
- 材質の変化(ヒビ割れ、錆び、穴、腐食)
- 変形(欠けている、曲がっている、伸びている)
- かみ合わせの狂い
- 摩耗(まもう:すり減る)
- 切れ味の低下
- スムーズに動くかどうか
- 変色
- 錆びの有無
- 部品が足りない
- 固定する力が弱い
メンテナンスの方法
使われて洗浄・滅菌を繰り返すうちに、器具は自然にダメージを受けています。
メーカーが推奨する方法でメンテナンスを行うことで、器具の性能を最大限に発揮し長く使えるようになります。
器具ごとに決められたメンテナンスを行いましょう。