滅菌と洗浄:再生処理

再生処理の現場で働くみんなを応援します。

再生処理:器具の分類と処理工程の違い

再生処理の方法は3つあります。

  1. クリティカル器具:滅菌するもの
  2. セミクリティカル器具:中~高水準消毒するもの
  3. ノンクリティカル器具:洗浄のみまたは低水準消毒するもの

器具がどの場面で使われるかによって3つに分類され、その目的に合わせて処理工程が違っています。

3つの工程に共通する項目は、洗浄、乾燥、点検・保守(メンテナンス)、包装(簡易包装)、保管、供給(払い出し)です。

洗浄のみ、または消毒だけで使ってよい器具を、滅菌することは構いません。ただし、時間と経費や労力の無駄になる場合は、無理に滅菌する必要はありません。

WD(洗浄消毒器)は高水準消毒である「熱水消毒」のプログラムがあるので、滅菌する器具を洗浄の工程で熱水消毒しても問題ありません。あえて熱水消毒の有無でプログラムを使い分けなくても大丈夫です。

「熱水消毒」が必要な器具を、間違って「洗浄」のみのプログラムで洗ってしまう選択ミスをなくすことにもなります。

消毒薬を使う「消毒」は、最終的に滅菌する器具には行いません。滅菌の方が清潔のレベルが上なので、滅菌前に中途半端に消毒する意味はありません。明らかに不要で無駄な行為です。

洗浄または消毒のみで払い出す器具は、簡易包装で再汚染を防ぎます。きれいに洗った状態を維持して保管するためには包装が必要です。滅菌物のように厳密な包装はいらないので、ビニール袋やジッパー袋などに収納しましょう。